2015 第4回GOOD郡上プロジェクト


 

2015年度のGood郡上プロジェクトは、これまで"まちづくりプロジェクト"として、市民一般を応募対象として実施していた、市民協働型まちづくりアイデアの募集を、一昨年度から中学・高校生のみを応募対象として設定し呼び名『Good郡上プロジェクト』に改め提案募集されました。

 

一般の募集をやめた理由は、市民にはアイデアコンテストというより、まちづくりの実践を取り組んで欲しいという考えからです。

また、中学生や高校生を募集対象とした理由については、子供達には今から"地域の課題"や"まちづくりの意義"について考えてもらいたいという想いがあるからです。

単に、郡上の課題を知ってもらうだけでなく、地域にある素晴らしい資源を知り、その価値に気付き、地域の魅力をアピールする力を持ってもらいたいということです。

一昨年からは、市内の中学校の総合授業の一環にも位置づけられ、学校と連携した取組みとしても進められています。(市内2校)

子供達自身が地域の未来のことを考えることは、大人にとっても刺激的であり、大きな気付きになると考えます。

子供達が考える未来や、地域課題の解決について、それを実現しようという大人が増えることが今年GOOD郡上プロジェクトの重要な課題です。

 

 


昨年の提案はどのように具現化されたのか?


■中高生鮎釣り選手権

中高生からのまちの課題解決提案である『GOOD郡上プロジェクト』は、単に良いアイデアを選考するだけでなく、選考された提案を市民協働で実現しようという取り組みです。
昨年提案されたアイデアの中で、今年は2つの提案が具体化しました。

 その1つが、『中高生鮎釣り選手権』の実施です。若い頃から地域文化である鮎掛けに触れ、若者の釣り人口を増やそうと計画されました。

 生徒達は一年がかりで実行委員会を組織し、市や関係団体の支援を取り付け、漁協や釣り団体に運営協力をしてもらいながら、鮎釣り講座と実技講習を事前にレクチャーを受け、今回は小規模ながら、郡上市内の中高生鮎釣り選手権を開催しました。

 

 

8月1日には、郡上漁協の参事である白瀧さんから、長良川や吉田川の流域環境とその特性や、淡水魚である鮎の習性、天然鮎と人工孵化の違いなど、日々長良川と鮎に接している当事者からレクチャーを受けました。

 

 

8月1日には、郡上漁協の参事である白瀧さんから、長良川や吉田川の流域環境とその特性や、淡水魚である鮎の習性、天然鮎と人工孵化の違いなど、日々長良川と鮎に接している当事者からレクチャーを受けました。

 

 

8月2日には一週間後の鮎釣り選手権に向けた実地講習会が開催されました。

 

 


8月8日に、郡上八幡の尾崎川原公園にて『第一回中高生鮎友釣り選手権』が開催され、午前中の予選、午後からの本選と大人の選手権と変わらない厳しいルールで選手権が実施されました。

 

 

■鮎のカルツォーネ

もう一つ、昨年提案されたのが、郡上の特産品である郡上鮎を使った、歩きながら食べられる商品『鮎のカルツォーネ』の開発です。
当時中学三年生であった5人の生徒が提案したものを、郡上のレストランシェフが試作品の制作に協力してくれました。

 

試作品の試食会をレストランオーナーが開催してくれることになり、当日、当時の提案者であった生徒達に集まってもらい、企画当時の試行錯誤についてお話を伺いしまた。

 

 

郡上八幡のレストラン、レストロサンパさんにつくっていただいた『鮎のカルツォーネ』の試作品。

当日は、10月で活きの良い鮎は手に入らず、冷凍の鮎を使いました。

鮎は、内臓とともに身をペースト状にして、ドライトマトとともに焼き上げてあります。

 

 

生徒達から、試作品を食べた感想を聞きました。

さすがレストランの味に生徒達も舌を巻いていました。

オーナーの宇佐見さんから、制作の課題や価格の問題など現実化にむけた課題についてお話しがありました。

 

 

今回、試作していただいた鮎カルツォーネを多くの人に試食してもらいたいという考えから、11月28日のまちづくりフェスティバル当日に、参加者の皆さんに試食していただきました。

 

 


2015GOOD郡上プロジェクトの提案内容


今回のプロジェクト募集には、5つの中学校から、合計81件の提案がありました。
その提案を協働センター執行委員会で選考し、7つの提案に絞込み提案者である生徒達に提案発表を行ってもらいました。

 

 入賞提案

  提案名 提案内容の概略
1 個性の塊!! 明宝ハム・鶏ちゃん・郡上ミソリスペクト!! 明宝ハムや鶏ちゃん、郡上味噌を盛り上げるためのキャラクターを作ったり、ストラップやピアスのような雑貨・アクセサリーを販売したりする。それに加えて、料理研究家に依頼して郡上味噌を使用したマカロンを開発してもらう。
2 郡上市バスツアー 郡上の観光客は年々増加しているが、スポーツ・レクリエーション目的で訪れる人ばかりで、郡上の文化や自然などは十分に郡上に周知されていない。よって、郡上の名所を回るバスツアーを企画し、郡上の文化や歴史、自然を見てもらうきっかけを作りたい。
3 地域学校をつくろう。 郡上にはお年寄りが多く、お年寄りに楽しんでもらえるようなまちづくりをするべきである。よって、「地域学校」を作りたい。そこでは、月1回お年寄りや子どもたちが集まり、昔の遊びをしたり、勉強を教えたりして触れ合うことができるようにする。
4 外国人にとって郡上市は暮らしやすい? 郡上で暮らす外国人は大勢いる。彼らや外国人観光客が暮らしやすく、観光しやすい郡上にするため、外国語の標識や看板、地図、ガイドブックなどを作成したい。自分は中国語ができるので、もしこの提案が実現するのなら手伝いたい。
5 自分だけの郡上市フォトダイアリー 郡上の魅力を観光客に伝えることによって移住者の増加を狙う。そのために、まずは観光客が楽しく郡上を観光できるよう、スマートフォンやタブレット用のアプリ(市内の看板にかざすと説明や動画が流れたり、自分だけの郡上のアルバムを作れたりすることができる)を開発する。
6 ゆかたdayをつくろう 郡上踊りをPRするため、まちの人が一日中ゆかたを着る「ゆかたday」をつくりたい。市内で着付けのサポートを行い、また、ゆかたが動きにくいと言う人には、郡上おどりTシャツを無料で配布する。当日は、ゆかたを着て店に行くと様々なサービスが受けられるようにする。
7 若者を郡上おどりに呼ぼう 郡上おどりを盛り上げるため、夏休みに郡上おどりと白鳥おどりの交流会を行いたい。交流会は小中学生やお年寄りを対象とし、お互いのおどりを教え合う。また、各学校でうちわを作り、交換したりお年寄りに配ったりする

 

 

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